日時 | 2020年9月27日(日) |
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場所 | 滝ケ原運動場ハードコート |
参加者 | セッション(i) 12:45 -13:45 4名 セッション(ii) 14:45 -15:45 4名 |
レッスン内容(時系列)↓↓
#1 学習発表会の振り返り
#2 warm-up
#3 ストロークの練習
#4 サーブの練習
#5 ゲームの練習
#6 クロージング
稲城本校が掲げるコロナ対策を徹底しながら6月7日より暫定的に開校して進んでおります。では早速各項目に入っていきましょう。
#1 学習発表会の振り返り
学習発表会の本番の場では子供一人一人に、その子に応じた半年間の成果に対するフィードバックをしてあげることができなかったので、最初の時間を使ってそれを行わせていただきました。このように、定期的にフォーマルな形で、進捗を一緒に確認していくといった作業は、子供であっても新鮮さを感じて、記憶に残るのではないかと期待し信じております。「子供と思って甘く見て、手を抜くこと」は好きではありません。子供と対等に向き合い、子供から学ぶことも大いにあると思って指導に当たっています。#2 warm-up

#3 ストロークの練習
いつも通り、お兄ちゃん達と未就学児に分かれて基礎練習を続けました。風も無風でコンディションが良かったこともあり、未就学児のパフォーマンスはいつも以上に良いと感じました。今回は個人的に「楽しくリラックス」をテーマに持ってレッスン指導に臨んだので、未就学児が大好きな「Hello Hello How Are You?」という歌を口ずさみながら、球出しをしてみました。今までの一年間、まさか歌を口ずさみながら球出しをしたことなんて一度もありません。それが奏功したのか、ある女の子はいつも以上に足取りが軽くなり満面な笑みを浮かべながらストローク練習に勤しんでいました。雰囲気づくりの大切さを身を以て実感しました。お兄ちゃん達には後半球出しを行いましたが、少し体力切れ・集中力切れが生じていたのか、いつもよりもパフォーマンスが低いように感じました。集中力が切れていた理由の一つに、近くの草むらで大きな「コオロギ(英語ではcricket)」を捕獲し、そのコオロギが練習中に逃げていないかが気になっていた、というのがあります(笑)。話は戻りますが、お兄ちゃん達には最近は手出しではなく、ネット越しでの球出しにこだわって、少しでも生きたボールに近い条件でストローク練習をしてもらっています。このようにチャレンジングな状況を続けさせていると必ず出てくるのは、そう成長が高止まりする「プラトー現象」です。詳細はこちらなどをご覧いただきたいのですが、この時期、生徒のモチベーションは低下しやすいと言われています。こういった場合には、原点に回帰して手出しによる球出しを増やすとか、そもそも伸び悩みの理由としてフットワークが追い付いていないとMr.K先生は感じているので、フットワークに特化したトレーニングを増やす等の工夫をし、生徒が自分自身をあまり卑下することが無いようにしてあげたいと考えています。
というのも、テニスというのは、実は、「うまく打てた/打てなかった」が物凄く鮮明にわかる、ある意味残酷なスポーツです。ネットになってしまったら勿論「NG」ですし、そもそも真ん中に当たらないと鈍い打感がし、例えそれがネットを越えたとしても自分としては満足感を感じられないのです。チャンスボールをボレーやスマッシュで決めてやろうと意気込んで、その結果フレームに当ててネットやアウトをしてしまった時などは、自分の全センスを疑う状況に陥るといっても過言ではありません。なので、失敗を続けさせて自身を必要以上にネガティブに捉えさせないように指導者としては配慮が必要だと思っています。
#4 サーブの練習

① Toes are sideway
② Racket up
③ Point to the sky
その次にラケットを置いて、Toss Upの練習だけを行いました。また、このToss Upの練習はお家でも出来ることを示唆しました。最後にラケットを持って、其々を組み合わせて、実際のサーブを打つ練習をしましたが、なんと未就学児も含めて自分一人でサーブを打つことを何とか形にすることができ、これには私も感心してしまいました。
「もしかしたら、未就学児も含めて、翌3月までにオーセンティックなサーブから試合が出来るまでになるのではないか」という一抹の期待・光が見えました。なお、未就学児は簡易サーブ(つまりは下から打つサーブ)でも可ということで当初目標設定をしていたので、これを上方修正してくれるかもしれないということに少し興奮をしています。
#5 ゲームの練習
いつも通り、親御さんにも台になっていただき、私も含めて生徒と試合をしました。今回は少し考えさせられることがありました。未就学児のある男の子が試合をする中で、やはりどうしても親御さんに勝てないことから、泣いてしまうことになりました。この男の子は繊細の一面を持っており、頑張り屋で純粋です。入会してから数カ月はその繊細な部分が他の性質よりも発揮されており、Mr.K先生も親御さんも気を払いながらやってきていました。例えば、現在セッション(i)とセッション(ii)の垣根を外して、全ての生徒が両セッション(つまり2時間)を受講している状況ですが、この男の子は最初の数カ月は最初のセッションだけ参加し、1時間経つと「今日はお終いにしようかな」と漏らして、早めに切り上げていました。3か月くらいしてからは2セッションを続けて受講できるようになり、それ以降は誰よりも頑張り屋さんでメキメキ成長をしていきました。春先くらいから試合を行うようになり、ゲームカウントをすることで、試合には勝ち負けがあるということを本人なりにも理解し、試合に負けた時に涙を流すこともありましたが、割と直ぐに泣き止んだので、指導者としてはあまり気にしすぎないようにし、むしろ成長しているポジティブの面を褒めてあげることで、その場を凌いできました。春以降は試合で負けても表面上涙を流すことはなくなり、きっと心の中で悔しい想いをしているのだろうなとは思ってはいましたが、「悔しい気持ち」は良い動機付けだと思って、また「この悔しい気持ちをバネにこの子は現に成長をしている」という事実を根拠に、やはりあまり気に留めないでやってきました。しかし、今回は涙を流してから回復をするまでに暫く時間を要してしまったので、私も改めて再考をしてみようと考えたわけです。その結果私が行きついた結論は、①私の指導者としての配慮が足りなかったことへの反省であり、②その子へのお詫びの気持ちであり、③「悔しい気持ち」と「悲しい気持ち」は違うという感慨です。
そもそもテニスはネットをしてしまうと、どうしても相手のポイントになってしまい、コーチ側(親御さん含む)としては、子供がネットをしてしまった場合には、こちらのポイントとして計上さざるを得ません。子供が良いショットを打った時などは無理して追わずに相手のポイントにしてあげたり、たまにはこちら側も凡ミスがありますので、生徒がポイントを取ることは時にあります。しかし、4点先に取得をしないとゲームは取れないので、そういったことから、テニスは大人が子供にわざと負けてあげることが至極難しいスポーツなのです。その結果、今現在ではゲーム勝率でいうと、9割はコーチ側(親御さん含む)に軍配が上がる状況となっているわけです。
この現状で、毎レッスン、恐らく5-10ゲーム/各人くらい試合をする時間を割いています。また、意図的に子ども自身がゲームのカウント役を主導するように指導をしております。こういったことから、私は子供にとっては少し厳しいことを強いていたのではと反省するようになりました。つまり、毎レッスン10回分の「負ける」という経験を、自分の口を通じて発せさせながら、必要以上に認識させてしまっていたのではないかと気付かされました。また、この日に限っては、相手に聞こえるように大きな声でカウントすることをこの男の子も含めて指導しておりました。このようにして溜まり溜まった、悔しい気持ちとは違う、悲しい気持ちが、ある親御さんと試合をして負けてしまった時に表出してしまったのだと思います。
次回レッスン以降は、(a)子供自身にカウントをさせてゲームの区切りを意識させる場合と、(b)例えば4球交代としてその間は楽しくラリーだけをする場合に分けて、子供のメンタル面にももっと配慮をしてあげたいと思っております。自身の戒めとして繰り返しますが、「悔しい気持ち」は良い動機付けだと信じていますが、もし不必要に「悲しい気持ち」をさせてしまっていたとしたら、それは指導者としての配慮不足に他ならず、指導者失格です。次回のレッスンではまずその子に真摯に謝り、「きっと悔しい気持ちではなく悲しい気持ちをしていたんだよね」と語りかけてあげたいと考えています。
#6 クロージング
今回の滝ケ原運動場は、かつて滝山城と呼ばれるお城があった場所として有名です。今は城跡しか残っておりませんが、かつて本丸があった山頂まで登山道も整備されております。今回は20分かけて、その本丸まで探索をすることにし、その過程で子供たちとはいつも以上にコミュニケーションを取ることできました。戻ってきてからは、Do Re Miの歌を歌ってお別れをしました。2週間後に会いましょうは英語で、See you week after next weekということを紹介しました。この表現、私は大学ぐらいに初めて見聞きしましたが、どうもしっくり来ず、それは今でも続いていますが(笑)。See you in two weeksと同じくらいの頻度で聞きますので、これも併せて紹介させていただきますね。今回は以上です。
Mr. K