日時 | 2020年10月11日(日) |
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場所 | 上柚木公園テニスコート |
参加者 | セッション(i) 12:30 -13:30 5名 セッション(ii) 13:30 -14:30 5名 |
レッスン内容(時系列)↓↓
#1 オープニング
#2 warm-up
#3 ストロークの練習
#4 サーブの練習
#5 爆弾ゲーム
#6 ゲームの練習
#7 クロージング
稲城本校が掲げるコロナ対策を徹底しながら6月7日より暫定的に開校して進んでおります。では早速各項目に入っていきましょう。
#1 オープニング
まず本日は体験レッスンを受けに来てくれたご家族がいました。5歳の女の子とお父さんでした。いつも歌っている「Hello Hello How Are You?」をWelcome Songとして披露しました。また、その後は久しぶりに「4 Basic Questions」を親御さんにも台になっていただき、会話形式でおさらいしました。Q1) What’s your name? A1) My name is ○○.
Q2) How are you today? A2) I am good/fine/etc.
Q3) How old are you? A3) I am ○○ years old.
Q4) What do you like? A4) I like ○○
既存スクール生の2人が、Q2)とQ3)の質問時に入れ子で答えておりました。これは「How」につられたためと思われます。Q3)の質問をする際に「How」を少し弱めに発音して、「Old」を際立たせる等の工夫をしていこうと思いました。というのも英語というのは最も伝えたい重要語をしっかりと強調して発音する(イントネーションもそこに頂点を持っていく)というのがあります。従って、実際にネイティブの英語でもこの場合は「Old」がキー単語になります。しかし、当スクールは開校以来、何にも増しての大前提として、英単語・英語フレーズをゆっくりでも良いので、正しくはっきりと発音することを大切にしてきておりましたが、そういったことが少し弊害になっているのかとも感じました。ここら辺はもう少し慎重に状況を見ながら、今後はもう少しイントネーションやアクションの強弱をネイティブ風に近づけていこうと考えています。
#2 warm-up

#3 ストロークの練習

いつも通り学齢でグループを分けて、親御さんにも球出しのサポートをいただき、この地味だけど、とっても大切な基礎練習を行います。今回はMr.K先生は未就学児グループを担当し、また体験の生徒も見させていただきました。みんなとても良く頑張りました!体験の生徒も含めて既存の未就学児の生徒2名は幼稚園の学齢でいう年中に当たりみんな同学年です。2名の既存の生徒とは、昨年の11月から一緒に練習を続けて、月3回のペースでこれまで大凡30回ほどのレッスンをこなし、各レッスンでは100球程/各、球出しをしてきているので、総計3000球/各は打ってきていると思います。この度、久しぶりに体験の生徒が来てくれたこともあり、初めてテニスをする子と、当スクールの既存生徒を比較対象として見た際に(このような見方をしてしまうこと予めお詫び申し上げます)、やはりこの「3000球は侮れない」と感じました。特に自分が感じたのは、ボールとの距離の取り方や、横向きからラケットを振り上げ、反対側の肩の上まで持っていくという一連の作業に関し、この課題は初めてテニスをする子供には実に難易度が高いということを改めて実感しました。過去のレッスンレポートを少し掘り起こして確認してみましたが、確かに現在の既存の生徒に対しても、最初の数か月はボールとの距離の取り方や、身体を横向きにすることの大切さ、ラケットのスイング軌道等、四苦八苦をしながら指導してきたことが伺え、その工夫として、未就学にはあまりフットワークの動きを入れない形で、フォアならフォアだけで球出しを行う等の段階があったことを思い返しました。
「3000球が侮れない」と言いましたが、やはり「次の3000球」を積み上げていく必要があるとも感じています。というのも、現在、未就学児も含めて、左右のボールのブレや、そのボールに対して距離感を近づけていくこと、またその先でしっかりと止まって、「Ready Position(横向きを作ること)」を作ってから、ラケットを反対側の肩の上に振り上げること、という課題に対しては各人なりにそれなりにできるようになっておりますが、前後の動きという観点ではまだ及第点をあげることができません。未就学児はそもそもネット越しでの球出しをあまり行っておらず、現在の段階では前後の動きに対応できることをそこまで要求していないのも事実です。しかし、お兄ちゃん達にはこの点そろそろ習得してもらいたいと思っております。Warm-upメニューで挙げた、円錐Coneキャッチで後ろに下がることを意図的に覚えさせていきます。ボールが浅いときは前に出てストロークをし、その後元の位置に戻ることを意識付けさせていきます。頑張っていきましょう。
#4 サーブの練習

子供はボールを持って「さぁ、投げましょう!」というと、どうしてもテンションが高まり、雪崩のように前に走ってはそのままの惰性で投げるきらいがあります。これは古今東西共通だと思います(笑)。ですので、上記写真のようなマットを45°に敷いて、Stand on your knees(膝立ち)をして、次の2つのプロセスで投げることを押さえました。
#1) Rotate your body 身体を回転させる
#2) Throw a ball ボールを投げる

その次にラケットを持って基本動作を次の3つのプロセスで押えます。
#1) Toes are sideway つま先は横向き
#2) Racket up ラケットは上に構える
#2) Point to the sky 左手は空を指さす
これでサーブが出来るようになると思ったら、そんな甘い話ではなく、サーブの習得はこれにToss –upをcombineしないといけませんが、このToss-upが非常にやっかいです。プロのテニス選手でも、試合後のインタビューでダブルフォルトが多かった点を説明する際に、「Toss-upが安定しなかった」などと耳にすることが良くあります。このToss-upに関して、前回までは「ボールを左手で投げる」とただ単純に伝えていましたが、今回は「Left hand palm(左手の掌)の上に乗せて投げる」という説明の仕方に変えました。というのは、自身も高校の時にToss-upが苦手でしたが、このアドバイスをもらって割と安定するようになったことを思い出したからです。しかし、一方でこのアドバイスが未就学児の生徒たちに効果があるかという点ではあまりそうではないでしょう。というのも現在使っているボールは割と径が大きいボールなので、彼らの掌サイズよりも大きくなっており、既に指を曲げて掴むという余裕がなく、何とか掌に乗っているという感じになっております。つまり、未就学児・小学生低学年にとって、サーブを自分でToss-upから行うという仕業は、「ウルトラE難度の技」であると言えると思います。例えるなら、サーブが入るかどうかを見守る前に息を飲んで、決まった時にはStanding Ovationをしてあげて良いということです。
<余談↓>
サーブは英語では「serve」と言い、発音上最も気を付ける「r」と「v」が両方入っていることから、全く違った響きになることを押さえました。未就学の男の子が[v]の子音の特徴である有声音をネイティブのように自然に出せていることに気付き、大変感激しました。私は生徒の前でこの[v]の音を発音する際に、上歯で下唇を噛みながら、有声音を意識してドラマチックに発音しているつもりです。この男の子は上歯と下唇を噛みあわせずとも、しっかりと塞ぎながら、確かに正しい[v]の子音の音(有声音)を出しておりました。まさに、ネイティブのやり方です。
実は、SECG八王子スクールはここ最近では、室内での練習を行っておらず、屋外でテニス習得を中心に活動をしているので、以前のように黒板を使って、英語だけを学ぶという時間があまり取れていない状況です。その替わりに、月次で課題曲リスト(こちらから)を提示し、自宅学習を勧奨しております。基本そういったものはYoutubeの参考動画なのですが、その子の親御さん曰く、「その子はよくそのYoutubeを観て学習をしている」ようです。一つ一つの発音然り、センテンスで話すとき然りで、実にネイティブに近い感じで喋れるようになってきているその子の成長を目の当たりにし、その子のこの成果は、「Mr.K先生の貢献ではない」とはっきりと言えます。「Youtube様様」と認めざるを得ません(笑)。12月のクリスマスコンサートの課題曲になっている「Thomas and Friends」も既にほとんど覚えているようでした(汗)!
#5 爆弾ゲーム

「Ladder」コースと「Zig-Zag」コースの2つを用意して、横から投げられてくる爆弾を上手くかわしながら、その先にある青いbasketにボールを投げるというゲームを行いました。ただ単に爆弾ゲームをするのではなく、コースに工夫を仕掛けたり、basketにみんなで合わせて20球を入れるという数値目標を持つなどして、少しでも色々な神経を刺激しながら、マンネリ化しないように、工夫をしております。こういった工夫のお陰なのか、未就学の生徒2人に対して、以前よりも視野が広くなっているように感じました。横から飛んでくる爆弾を見ながら、設計されたコースを正しく渡ろうとするには、ある程度の視野の広さが必要なのです。結果としても、全部で30球近くbasketに入れることができました。
余談ですが、何かゲームをする際に、わくわくさせることが大切と考えて、その一つの方針として、子供たちと数値目標を決めるようにしています。子供たちが基本的には思いつきで発した自分たちの数値目標を、実はいつも有言実行で達成してきております。一方で、我々大人は熟考を重ねて立てた、ビジネス上の数値目標を年度末に達成できないとわかるとその言い訳を考えることに今度は同じ時間を費やしますが、「本当に何をやっているんだろう…。」と思ったりします(汗)。
#6 ゲームの練習

親御さん2人に協力いただき、Mr.K先生も入って、コートを3つに仕切って、3面同時展開でゲーム形式の練習を行いました。子供たちに事前にどのように動くかの指示をしてから計5試合ローテーションしましたが、実にスムーズに回りました。やはり、何かを行う前に全体の見通し持たせてあげることは、相手が子供であってもとても重要であると思い知ります。体験の生徒も「just hit a ball(ボールを当てるだけ)」に留まらず、時折「over the net(ネットを越える)」を出しており、嬉しそうで、それを経験してもらうことができ良かったと思っております。
さて、今回はある生徒について少し触れたいと思います。この未就学児の女の子は、ことストロークということに関して、所謂プラトー現象が長らく続いておりました。

ストロークの手出しによる球出し関しては、ボールへの入り方、打つタイミングや、結果として「over the net」の頻度という点で、漸次的に成長が見られてはいましたが、ことRally(試合形式)になると、2往復目以降がどうしても続かない状況で止まっておりました。今回ひょんなことからネットをたわませて少し低めでRally練習をすることにしたのですが、それが奏功し、なんと最大で5往復(厳密に言えば4.5往復)続けることができました。ほんの10cmくらい下げただけです。そして、この生徒の本能的に凄いところは、プラトー現象の後に必ず訪れる高次で成長をするそのフェーズの時間を一刹那であっても取り逃さないようにと、「もっと練習をしたい!もっと練習をしたい!」とMr.K先生に要求をし、その有り様はお兄ちゃん達をミニネットに追いやるほどの迫力がありました。レッスン後、その親御さんが撮ってくれたビデオを観て、何故このようなブレイクスルー(革新的な突破・成長)が起きたのかを暫く考察してみましたが、やはりネットの高さが下がったことが一つの要因だと暫定的に結論づけております。ネットの高さが下がることで、勿論「in the net」のリスクは減りますが、どうやらそれだけではないようです。Mr.K先生が返す球の軌道も低くなったネットすれすれを通して返すので、その子にとって目線を「上に下に」と調整する必要が少なくなり、一つの視野でボールが近づいてくることを捉えられるようになったのだと思います。実はこの生徒はどちらかと言えば、視野や動体視力という点を今後の成長領域としてトレーニングして向上させていきたいと思っていたので、この目線のブレを最小限にすることができた事が効果的に働いたのだと思います。

目から獲得する情報が安定すると、脳から末端神経への指令も早くなり、左右への動き(特に出だしの一歩)への反応が頗る良くなっていきました。そして一番驚いたことがあります。この子が本能的に行っているのでしょうが、なんとまだ一度も教えていないスプリットステップをこの子は動画の中で行っておりました。相手がボールを打った瞬間に軽く両足でジャンプをし、着地時点で既にボールの飛んでくる方向に憶測を働かせて、右に来ると感じた場合には右に重心を移して出だしの一歩を早くするためのテニス特有の立派な技術です。詳しくはこの参考動画辺りを観ていただきたいのですが、この子はそれを本能的に行っており、道理で出だしの一歩やボールへの食いつきが断然良くなっているわけでした。私はこの子のこのブレイクスルーを目の当たりにして、その場ではとても嬉しく、そして感激したのですが、レッスンレポートを書いている今の心境は少し違っており、それは自身の指導者として洞察力の無さに対する反省です。「どうしてもっと早くにこのような工夫で、この子のプラトー現象を解決に持っていってあげられなかったのだろう…。」この子は本当に良く頑張っています。文句も言わずに1年間一度も休むことなく毎回笑顔で通ってきてくれています。そんなその子がレッスンの最後に初めて文句を漏らしました。「今日は練習をしすぎて手首が痛くなってしまった…!」私は指導者としてこのような局面に現在主体的に関われていることに対して改めてその喜びを噛みしめ、この言葉を一生忘れないでやっていきたいと強く決意します。
#7 クロージング
いつも通りDo Re Miの歌を英語ver.で歌ってお別れをしました。何故この歌を、現在「お別れの歌」に設定しているかというと、Mr.K先生として、子供たちが英語を勉強する動機付けとして、「国際的な教養」という観点で一つ捉えております。私が大学時代に留学をした際に、クリスマスのタイミングで、Jingle Bellを歌う機会がありましたが、各国から来る留学生は英語verで普通に歌えておりました。また、Disneyの有名な主題歌も同じようにみんな英語で歌えるのに対し、私は英語で全く歌えない状況でした。「美女と野獣」が「The Beauty and the Beast」と訳されるということを知ったときも、とても違和感があり、そもそも「The Beauty and the Beast」があって、日本がそれを輸入する際に「美女と野獣」にしたという前提に戻したときに、やはり主題歌の歌詞も含めて英語(原語)で覚える必要があると強く感じました。これを英語圏の人だけではなく、世界の国々の人たちが英語で覚えているという点で「国際教養」となるのですが、日本はこのスタンダードから少し離れすぎていると感じています。Do Re Miの歌も然りで、英語verで歌えるようになっていれば、どの国に行っても自信を持って友達とこの歌を歌うことができます。そんなことを想いながら、少し下向き加減でこの歌を歌っていた生徒の顔の下に入る形でプレッシャーを掛け、しっかりと歌ってもらいました(笑)。今回は以上です。
Mr. K
追伸:本日は私がいつもお世話になっている英語の有識者の知人にもレッスンを見学しに来ていただきました。レッスン生が「イキイキ」とレッスンに取り組んでいることを一番のポイントとして評価してくださり、更なる英語の上達を達成する為に、引き続きサポート・アドバイスを頂戴していきたいと存じます。この場を借りて、ありがとうございました。