2020年10月18日のレポートレポート

2020年10月20日現在
日時2020年10月218日(日)
場所富士森公園テニスコート(E面)
参加者セッション(i) 16:30 -17:30 4名
セッション(ii) 16:30 -17:30 4名

レッスン内容(時系列)↓↓

#1 warm-up

#2 ストロークの練習

#3 サーブの練習

#4 クリスマスコンサート課題曲の練習

#5 ゲームの練習

#6 クロージング



稲城本校が掲げるコロナ対策を徹底しながら6月7日より暫定的に開校して進んでおります。では早速各項目に入っていきましょう。

#1 warm-up

以前のレッスンレポートでも少し触れましたが、この「warm-up」は色々な意味で重要と考えています。月に3回、年間36回で設計をしている当スクールですが、Mr.K先生と子供たちが実際に面と向かうのは平均して1週間強に一度です。いきなり英語で喋りかけたり、いきなり「Ready Position」とか「Toes are sideway!」とか言いながら球出しをし始めても、子供としては少し「キョトン」とするのではと存じます。子供も子供なりに保育園や小学校でストレスを感じながら、唯一の休息日である週末を使って、わざわさMr.K先生のところに来てくれているわけです。なので、私が考えていることは、最初は母国語でコミュニケーションを取り、その1週間に何が有ったのかを極力聞くようにしています。未就学児の女の子には、きっと「幼心をくすぐるだろう」と思って、お洋服のことに触れるようにしています。今週は遠目には「Minny Mouse」かなと思っていましたが、近くにきてからそれがやはり「Minny Mouse」だとわかり、「可愛いね」と告げました。

そういったコミュニケーションから、自然と徐々にテニスの練習へと移っていくわけですが、いつも通り4名の親御さんに台になっていただき、「ball-throwing」を「after once bounce」 で行います。その後、ネット越しに、円錐マーカー(cone)を用いて、「at the waist height(腰の高さ)」でキャッチをする練習です。腰の高さに位置させている「Cone」には未就学児も含めて目線を当てておりません。むしろ目線は向かってくるボールにのみ当てられています。これは非常に大切です。最終的には腰の高さにある「Cone」に「after one bounce」でボールを収納する必要があるのですが、最初からそこに目線が行ってしまうと、近づいてくるボールを捉えることができません。時系列で焦点を向けるべき対象を徐々に接近させ、最終的には手元の「Cone」に視線を落とす。これは決して容易なことではないですよね。いつも通りある保護者様が写真を共有してくれるのですが、その写真をチェックすると、生徒全員がこの練習の意図通り着実に前進していること(視野が広がっていること)を確認しました。

今回は「war-up」を長めに取りまして、その次は「ball-movement」です。ラケット上に「ball」を乗せて、様々な障害物(pole跨ぎ→Ladder渡り→Zig-Zagコース)を乗り越えます。所謂「Chop-Grip(包丁を持つときの握り方)」で握ります。一週目は1球を乗せて、二週目以降は各自の難易度を設定します。小学生には「ball-tap」をしながら、未就学児には例えば2球を乗せながら、といった具合です。英語表現に関して、遅ればせながら一つ訂正です。今回障害物競争の「障害」につられて、例えば、「最初の障害物」を説明する際に「The first handicap is …」といった紹介を行いましたが、この「handicap」というのは「身体障害から生じる不利益」を意味する単語でして、不適切でした。ネイティブの文脈で「障害物競争」でいう「障害」に該当する正しい単語は「obstacle」や「hurdle」です。次回以降は「hurdle」を使いたいと存じます。

「Warm-up」の中でもう1つメニューを行いました。これは私が高校の部活の時に良く行っていたトレーニングで非常に疲れます。乳酸がすごく溜まるものです。その場で小刻みに足踏みをし(dash on the spot)、例えば「右」と指示があれば、すぐさま「右」にステップを切る、「左」と指示があれば、すぐさま「左」にステップを切るというもの。しかし、この「ステップを切る」が子供とってよくわからなかったみたいで、であれば、ラケットを持ってもらって「Fore-hand」と指示を出し「Fore-hand Stroke」をさせ、「Back-hand」と指示をすれば「Back-hand Stroke」を行ってもらいます。これについては混乱なく理解できました。フットワークが全体的に課題になっていると感じております。今後はこれを暫く続けていきたいと思います。2分ほど行いましたが、子供にとっては「乳酸が溜まる」というのは無縁のようで、その後もあっけらかんと回復しており、羨ましく思いました。(笑)

#2 ストローク練習
現在親御さんの中で、当スクールの方針を十分に理解し、技術的なことも含めて子供に指導に当たれる方が2名いらっしゃいます。また、今回より、上記の「Mr.Pole君」を導入しました。それは、両脇に「Cone」を置いてそこに「Pole(ポール)」を通して、簡易コートを作ることなのですが、従って、現在は3面展開(通常のネット、簡易ネット、Mr.Pole君)で球出しを行える状況になっています。以上のことから、この球出しの基礎練習から3面展開にして、より個別指導の観点を強めてみようと考えました。今回は小学生のお兄ちゃんは引き続きペアになってもらい、未就学児2名を別々に分けてみました。

当方の感想としては、この個別指導は今のスクールの現状を踏まえると、とても効果があるということ。なので、暫く続けてみたいと思うようになっています。まず、テニスに関してですが、在籍する2名の未就学児であっても、現在出来ることとそうでないことに各個人の段階があります。小学生2名に関しては学齢も2つ違うこともあり、認識力・論理力の違いも含めてそこには差があります。また、英語に関してですが、予てからMr.K先生の「一人で喋り過ぎ現象」が個人的に気になっておりました。今回未就学児に関して完全に「個別指導」になり、各5分ほど割いたのですが、このようにすると、テニスをしっかりと指導しながら、コミュニケーションを丁寧に取る余裕が生まれてくることがわかりました。目の前の生徒の英語の指示に対する理解を丁寧に確認しながら、その一方で、生徒からの英語での発話を促す、そういった余裕もありました。例えば、グループ練習の際は、こちらから一方的に左右に4球といった具合で、ただ単に球出しをしておりましが、個別指導では、生徒に「fore hand two times(フォアハンド側に2球ください)」なんて風に依頼をさせてから、「Oh! You ask me fore-hand two times(フォアハンド側に2球欲しいのね)」なんて風に合いの手を返し、英語で会話が成り立っていることを十分に自覚させてから、球出しをするといった感じです。この気づきは非常に新鮮で、これまでのグループ指導では気づくことができませんでした。

そこで決めました。来週からしばらくはこの基礎練習の段階から小学生も含めて、ひとまず全て個別指導にし、4ローテーション制にします。先ほど、楽天市場で「スーパーマーケットの籠」も4つ購入しました。生徒に一つの籠を割り当て、願わくば球拾いも全て自分たちで行わせて、Mr.K先生を含めて合計3人の指導者のところを回ってもらいたいと思います。ここまで親御さんが本気に、献身的に、慈悲深くサポートいただいているので、このくらい要求をしても罰はあたらないはずです!

この指導者三人体制について、もしかしたら懐疑的な見方をされる方もいらっしゃるのではと存じます。おかしな話ですが、私自身もまさかこのような展開(指導者三人体制)になるとは夢にも思っていなかったくらいです。ですが、今の現状を客観的にみて、この体制はひとまず必ず上手くいくと確信しております。その根拠は例えば下記のようなことです。

  • 当スクールの指導方針を親御さんが誰よりも理解している
  • Mr.K先生はますます英語での指導に特化し、親御さんが指導をされる際には、Mr.K先生の指導内容をそのまま日本語で伝えなおす(生徒にとっては混乱もなく、理解が促進される)
  • 親御さんと一緒にやっていく中で、Mr.K先生の盲目になっている部分に気づかせてくれる
  • 親御さんもそれ相当の覚悟でこのスクール運営にかれこれ1年お付き合いいただいており、自分の子供含め、生徒全員に愛着や期待、要求や希望そういった感情が芽生え始めており、より主体的に関わっていただくことがより良い結果を生む段階に入ってきている

  • Mr.K先生としては、もともとそこまで視野が広いタイプでなく、むしろ目の前のことに全身全霊で向き合うタイプですので、特に上記3つ目の観点は有難いです。実際に、小学生のお兄ちゃん達にネット越しで左右に振りながら球出しを続けてきてかれこれ2か月経ちますが、成果が芳しくありません。ある親御さんが、小学生のお兄ちゃんたちであっても、やはり手出しで丁寧にフォーム作りをする時期であると助言いただいたのはその好例です。

    三人体制と言ってはみても、引き続きスクール責任者として、全体の状況を把握する必要があり、ますます親御さんとの連携・コミュニケーションを強めていく必要があります。ある親御さんが毎レッスン、写真やビデオを撮って、後で共有してくれるのですが、子供が何も委縮することなく、Mr.K先生以外の親御さんとも思いっきり練習や試合をしている様子を確認して、ひとまずはこれ(三人体制、極力個別指導)が「Best」と信じて、突き進んでいこうと存じます。

    #3 サーブの練習

    いつも通り下記を押さえます。

    #1) Toes are sideway つま先は横向き
    #2) Racket up ラケットは上に構える
    #2) Point to the sky 左手は空を指さす

    これでサーブが出来るようになると思ったら、そんな甘い話ではなく、サーブの習得はこれに「Toss –up」を「combine」しないといけません。この「Toss-up」に関して、「Left hand palm(左手の掌)の上に乗せて投げる」という説明をします。どうかこの「Toss-up」は自宅で練習してもらい、子供たちに自信を深めてもらいたいです。

    <余談↓>
    高校時代、私は「サーブ」が苦手でした。サッカー小僧で育った私は、明らかに下肢や体幹が鍛えられており、上半身は上腕は非力でした。また身長は決して高い方ではなく、そういったことから「サーブ」を優位に活用することが出来ていなかったからです。しかし、2015年から上海に2年間単身赴任をし、ほぼ毎日テニスをしていた中で、この「サーブ」が大好きになりました。その理由の一つにこの「サーブ」が持つ「静的(static)」という特徴があります。「静的(static)」と「動的(active)」は対比される考え方ですが、テニスの中で唯一この「サーブ」だけが、自分のタイミングで「静的」な状況から発することができるショット(技術)であります。それ以外の「stroke」「volley」「smash」などは、全て相手の返球があっての、「動的(active)」な状況でのリアクションとしてショット(技術)であります。相手や状況に依存しないで、自分の「心技体」の結果だけで繰り出される「サーブ」。これは自分の現状の力・スキルを映し出す「鏡」に他なりません。従って、「サーブ」が調子が良いと「自己肯定感」が高まりますし、その逆も然りで、「サーブ」が調子が悪いと、他人や環境のせいに出来ないのでメンタル面として追い込まれます。この点に気づいてから、私は下肢と比較して劣っていた上半身・上腕の筋肉をバランスよく鍛えたり、「toss-up」を練習して、サーブが得意になり、「サービスエース」等も取れるようになりました。自己肯定感の向上に直接つながり、必ず一番最初に訪れるこの「サーブ」で、出鼻を挫かれないようにしたい。自身の経験を生徒にも同じように期待し重ねてしまいます。

    #4 クリスマスコンサート課題曲の練習

    クリスマスコンサートでは下記2曲を歌うことを予定しております。
    Thomas and his friends
    Jingle Bells

    その内の1曲は、あの「機関車トーマス」の歌なのですが、このアニメ自体、イギリス発祥の為、歌詞を改めてみてみると、アメリカ英語に慣れ親しんでいる日本人には初めて見聞きするような単語・表現があることに気が付きます。大人からすると「こんな難しい歌、子供は覚えられるのかな?」と心配になりますが、子供は「どこ吹く風」と言ったばかりにあまり気にしていないで、むしろ軽快なリズムのこの歌調に自身の発声を合わせていきます。自宅学習される際はYoutubeを0.75倍速で流して行ってみてくださいね。

    少し余談ですが、これまで英語学習の中でよく議論されるテーマである「英語 vs 米語」に対してあまり触れてきておりません。ここで少し触れたいと思いますが、発音に関しては「米語」を基準に習得し、それ以外の観点(イントネーション・語彙・表現)については、特にどちらかにこだわる必要がないというのが暫定的な回答です。発音に関して、何故「米語」を重視するかと言うと、日本の現在の義務教育が「米語」の発音を採用していること、Hollywood映画やDisney映画、米POP音楽が引き続きエンターテインメント界の頂点にあることなどをまずは挙げますが、もっとシンプルに持論を言うと、「米語」は日本語の「カタカナ英語」と大きく異なっているからで、そこが良いと思っています。一方の「英語」は、「米語」と比較しての話ですが、実は日本語の「カタカナ英語」と少し近い音をしています。繰り返しになりますが、「違いがより大きいからこそ、より面白く、より学びやすい」という考え方にて、「米語」の発音に基準を当てることが良いと思っています。

    但し、語彙やフレーズなどはやはり歴史があるヨーロッパも負けておりません。私は学生時代にフランスに留学をしており、それこそEU20か国以上の留学生たちの英語を耳にしていたのですが、まず一番興味深かったのは、各国や言語ルーツ(ラテン語やゲルマン語など)によって、特有の英語の表現・フレーズがあるということです。例えば、ラテン語がルーツになっているスペイン語を母国語として喋るスペイン人やメキシコ人、アルゼンチン人、また同じくラテン語がルーツとなっているフランス語を喋るフランス人の英語の表現には、類似性があると感じました。例えば、「大丈夫?」と聞かれて「so-so.」の意味で回答をする際や、「それってこんなこと?」と聞かれて「kind of.」の意味で回答をする際に、やたら「more-less.」なんて風に答えたりします。きっとラテン語のルーツ的に発想しやすい、或いは、第二外国語として英語を勉強する際に教科書の中でそのように教わっているからこのようになっているのだと思います。日本で教科書で9年間英語を勉強してきた自分にとって、この「more-less」は一度も教科書で見たことがなかったのと、アメリカ人からはこの表現を聞くことがほとんどないので、とても新鮮に興味深く感じたわけです。

    また、アイルランド人の友人は毎朝会うたびに「good morning.」と月並みな言い方をせずに、同義で「top of the morning」と挨拶をしてくれたのですが、かのカーペンターズの「top of the world」を連想したぐらいで、とても表現力があって良いなと感激しました。結論として、発音としてはある程度、「Phonics/米語」を基準に押さえつつも、現在190か国くらいの国があり、それぞれの言語のルーツも様々で、英語の表現も同様に様々であって良いと考えて、むしろその違いを楽しめば良いという観点から、発音以外の部分に関しては、バランス良く広げていければと思っています。

    #5  ゲームの練習

    親御さんにも台になっていただきながら、4ローテーションする形でゲーム練習を行いました。今回から「Mr.Pole君」を導入し、所謂「in the net」という現象が回避されることになったので、「Rally」が続きやすい状況になっています。「Rally」が続くと、生徒のやる気も一段と高まります。この調子で頑張っていきましょう。

    #6 クロージング

    いつも通り「Do Re Miの歌」を英語ver.で歌ってお別れをしました。この歌も大分歌えるようになってきましたので、次回で最後にしようと思います。その後は「世界の教養シリーズ」の観点で別の歌を選ぼうと思っています。

    今回は以上です。
    Mr. K