日時 | 2020年3月20日(土) |
---|---|
場所 | 浅川市民センター体育館 |
参加者 | 17:30-18:30 4名+α |
修了式内容(時系列)↓↓
#1 Do Re Mi Song
#2 Show and Tell Speech
#3 Climb Every Mountain
#4 Certificate Award (修了証書授与式)
#5 保護者様コメント
#6 Mr. K先生総括
詳細はこちらの内容にて執り行いました。
当スクールは2019年の11月に開校をし、その後月3回のペースで約1年半、運営して参りましたが、本日の修了式を以て、一度休止にすることに決断しました。生徒数で言うと、開校当初から4名の生徒が誰一人辞めることなく、この1年半の間一生懸命通って来てくれました。本日の修了式では、当スクールが下記に掲げている到達目標に対して、どの程度の成長が見られたかを確認することが一つの目的となりました。


<テニスに関して>
修了式の前に1時間ほどを使って、Challenge Adults Matchを行いました。各生徒、二人の親御さんとMr.K先生の計3人のAdultsに勇猛果敢に勝負を挑みました。それを見て、テニスの到達度に関しては、「全員が十分に目標を達成した」と確信できました。この1年半の間、様々な気候・環境・サーフェス(コートの種類)で毎回2時間みっちり練習に励んできた生徒達はとても逞しくなりました。本当によく頑張りました。修了おめでとう!




<英語に関して>
まずは定点観測による評価です。これまで4回の学習成果の発表会を行って参りました。昨年の修了式を皮切りに、2020年9月のPerformance Day、続いて12月のX’mas Concert、そして今回の修了式です。数多くの英語の歌やチャントに親しみました。歌のレベルも徐々に上がっていき、ソロパートを設けたり、メロディーを2つで走らせたりと大変高度なことにも挑戦してきましたが、どの生徒も、その都度、文字通り“もの”にしてきました。スピーチの内容も、簡単な自己紹介から始まって、少し長めの自己紹介に移り、親御さんへのAppreciationを押さえて、最後は自分の関心のあることを伝える「Show & Tell」にまでレベルアップをしていくことができました。これはとても素晴らしいことだと思い、最高位の合格点をあげたいと存じます。
私の力不足だった点を強いて挙げれば、日常会話における生徒自身からの英語で発話をもっと増やすことを達成したかったというのがあります。ホワイトボードを活用し、テニス以外の語彙習得にも努めましたが、会話の中でその局面に必要なボキャブラリーを瞬時に持ってくるという作業は大人である私たちでも難しいですよね。この点、子供たちからも大きな進歩は見られませんでした。
そういった気づき(英語を日常生活という範囲に広げてしまうと週一でしか英語に触れていない生徒にとっては難しさが出てくる)から、やはり当初の着眼点である、テニスやスポーツという局面に焦点を当てて、限られたシーンの中で英語を活用することの方が効果的という信念のもと、2020年の春くらいからは思い切ってレッスン運営のそのほとんどを英語での運用に変えてやって参りました。結果としては、誰一人その雰囲気に取り残されることなく、そして英語でのコーチングの意味も大体を理解してくれました。ある限られた範疇の英語ではありますが、それに対して“慣れる耳”を作れたこと、また英語という第二言語に対するメンタリティーを醸成できたことは評価に値すると感じています。
英語(第二言語)というものは、やはり耳から取り入れて、次第に喋れるようになるという順序が一般的です。当スクールの子供たちの学齢で言うと、耳から取り入れるフェーズがまだ続いており、関心事が増えるにつれて、カバーできるボキャブラリー範囲も増えていくのだと思います。英語での発話が遅れていることに関しては、そこまで懸念しすぎないで、引き続き英語の環境に楽しく身を置ける方法を探していくことをお勧めします。



結びに
振り返ると、1年半前に自身の息子がようやくテニスラケットを触れるようになったタイミングで、折角であれば、他の生徒さんも募って複数人で切磋琢磨しながらやっていこうと決意しました。当時、自身の友人がNPO法人でテニス選手育成の事業を7年続けられていたので、私もそこのNPO役員に就任をし、NPO事業という体裁にて、八王子校は英語指導という新たなコンセプトで始めました。
まず最初に力説したいことは、親御さんへの感謝の気持ちです。親御さんから沢山のパワーや気づき・励みをもらいました。当初は親御さんにはコート横にて見学こそしてもらいたいと思っておりましたが、数か月し始めてから、少しずつコートにて指導補助をしていただくようになりました。さらに、2020年度は個別指導をテーマに掲げ、指導者として欠かせない存在になっていただきました。感激しましたのは、そういった指導に当たる際に、我が子だけでなく、目的を同じくする別の家庭の子供であっても、あそこまで慈悲深い親心を以て接していただきました。仮に、自分一人で息子と1年半鍛錬していたとしても決して達成できなかった成長具合を息子の最終日のラリーに見ることが出来ました。同時に、私も自身の息子だけでなく、別のご家庭の生徒3名に対して、いつしか我が子以上の親しみと愛情を覚えるようになり、最大限のサポートをしてあげようという気持ちが自然と湧くようになりました。こういったことは当初全く以て予想できなかったことで、こういった気づきを与えていただいた親御様に精神的にも一回りも二回りも大きくさせていただいた気がします。本当にありがとうございました。
ここからは修了式の最後に少しお伝えした、①「何故英語を勉強するのか」と②「子供にとって親御さんの役割とは」の2つについて、少し深堀りさせていただきたいと存じます。
①「何故英語を勉強するのか」
母国語である日本語も習得途中で、その日本語を使って学ぶことがまだまだ沢山ある10歳前後くらいまでの子供にとって、何故英語を勉強すべきなのかの答えを見つけることはとても難しいことだと思います。かく言う私もその通りで、高校卒業までは英語の必要性について自覚をする機会に恵まれず、友人とのコミュニケーションは日本語で行えば十分(むしろ言葉以上にその裏にある気持ちの方が大切である等を学ぶ)で、高校までの教科(国語・算数(数学)・理科・社会等)を履修していく過程であっても母国語の日本語での授業であっても四苦八苦しながら何とか螺旋階段を上がっていく感じでした。
私は現在34歳ですので、まだ義務教育が終わってから20年くらいしかたっておりませんが、この20年間で「英語の必要性」を感じる時期は少し早まってきていると思います。インターネットの普及で、英語ソースがより頻繁に目に入るようになりました。横文字も大分使われるようになり、むしろ横文字のまま会話をしないと逆にわかりづらくなるような事象も出てきております。オンライン英会話も台頭し、英会話スクールの相場を大きく下げ、英語の習得コストも下がってきていることから、本人動機づけ次第で、早期からの英語力の習得が叶い、そして次第に英語での第一次情報ソースへアクセスしていくことが理想です。
注意する点としては、英語を母国語としている国(アメリカ・イギリス等)が引き続き国際競争力があるから英語の優位性が続く、というロジックではないです。それ以外の多くの国々が、英語は「ツール・スキル」であることを自明として認め、その習得に対して国をあげて対策を講じているというところが本質で、今後英語はますます国際共通語としてのステータスを確固たるものにしていくでしょう。従い、多くの分野での新しい技術は英語で開発され、その都度情報は英語で更新され、英語で運用されていくでしょう。その際にAI翻訳などの技術で以て、個々人のスキル不足をある程度カバーできているかもしれませんが、私はそれでも英語習得を自分の「脳ミソ」で行うべきと考えます。英語を扱えるようなることは表層の言語理解だけに留まらず、その裏にある文化・人種背景を深く理解することにつ繋がり、多様性理解のメンタリティーが醸成されるからです。ここが一番大切なところだと思います。
もし皆様の子供が、何故英語を勉強するのか、その解を探しあぐねている際には、その子のその後の人生でいかなる「夢」を持つことになったとしても、「英語」は必ず必要になる、とそう言ってあげれば、子供は少し腹落ちできると思います。子供にとって前向きなイメージを持つ「夢」に、英語習得を少しだけリンクしてあげてください。
②「子供にとって親御さんの役割とは」
子供が夢を叶えるための最大のサポーター、これこそが親の役割だと思います。修了式の場では、サポート期間の目安として、中学校卒業くらいまでを提唱させていただきました。その理由を少しだけ説明させていただきます。
これまでの人生経験・見聞からから日本の教育は、海外諸国と比較して、「晩成」であると感じております。海外諸国の方が「早熟」ということです。例えば、ドイツは所謂中学校の入学の段階で、いわゆるエリートとして将来組織・国家をマネージしていく・ビジネスをデベロップしていく層と、専門職として手に職を付けてプロフェッショナルな働き手になる層を分けるタイミングが訪れるのですが、これを最初に聞いた時に私は大変驚きました。というのも日本の場合、中学校入学の段階で将来の職業を意識した進路を選ぶというメンタリティーは多くの場合全く醸成されておらず、むしろ、残りの中学3年間の義務教育の中で、残りの教科を全生徒に例外なく学んでもらうという日本政府側の狙い・構造になっております。
アメリカに関しては、小学校まではPE(体育)等で身体をしっかりと作ることに力をいれ、中高になってからは「脳ミソ」を鍛えるような教育が替わりに比重を占めてくると聞いたことがあります。また、公立であっても小学校高学年くらいからは、PCを使っての課題提出・情報調べが始まるようで、ちょうどその頃くらいから、生徒個人のメールアカウントを作成することが奨励されるようです。アメリカ人のITリテラシー(パソコンの操作・ネット検索力など)の平均的な高さにはよく驚かされましたが、アメリカ人も早期の段階で自分のやりたいことを見出し、その後は平均的に学力を上げるというよりかは専門性を高めていく方向に舵を切っているという感じを受けました。
私の進路を振り返ると、まさに典型的な日本人でした。中学校時は、特に将来の夢が無く、平均的に学力をあげ、それなりに良い高校に行くことだけを考え、夢や進路を決めるのは高校の段階に先送りしようと考えておりました。そうして入学した普通科の高校ですが、やはりそこでの3年間は目の前の部活動に没頭してしまい、大学卒業以降の進路を具体的に想像することがありませんでした。
仕方なく安全を見てどの職にも付きやすい経済学部に入学をしました。この時点で先に挙げたドイツ人とは、2段階もスタートの差をつけられています。大学に入って、国際的に活躍するジャーナリストやビジネスマンになりたいと思うようになり、そこからまずは英語習得を志しましたが、英語習得だけで自身の有限の時間枠を使い切ってしまった感があり、肝心の中身について専門的に、また有意義に学びを深めることができませんでした。そこで考えたことは、もう少し早く自身の夢(国際的に活躍するジャーナリストやビジネスマン)を志すことが出来ていれば、人生を逆算して、大学時代に最大限の効果を得られるように、英語習得を早めに持ってくる調整ができたのではないか、という後悔の念でした。
こういった経験から、私は、このクリティカルな段階=中高生に値する子供たちの教育に対して大変関心を持つようになっており、自身が体験した「後悔」を次世代の彼らには決して繰り返してもらわないように、「少し早めの働きかけ」をしたいと思うようになっています。最終的な目標として高校のような教育機関を作って、子供たちが夢を達成するためのサポート、つまりは子供たちが盤石な英語力の早期獲得や、グローバルスタンダード・専門性獲得に視野を向けるメンタリティー醸成のサポートを、自身の生涯の生業にしたいと思っています。
話は親御さんのサポートに戻りますが、中学校までの範囲であれば、日本政府が義務教育として全て国民に履修を期待している範囲ですので、親御さんが伴走をしてあげることができると思います。また、その過程で、子供自身が将来の夢を志すきっかけになるような体験を積極的に与えてあげることも同様に大切であります。
そして、高校以降は、国際的な教育観で見ると、「動機づけられた子供たちが専門性を追求する段階」に入ります。このスピード感に日本の教育界が直ぐに追いつけるとは思いませんが、私の時代に2段階のスタート差を付けられていたところから比較して、せめてその差を1段階に縮められるように、高校段階では夢や進路を意識した教育を行うべきで、その際には「英語と専門性の習得」がキーワードになってくるでしょう。そうなった時に、実は親御さんができることを少なく、子供は指導者や同志、その道のプロフェッショナル、世の中の趨勢、そういったものにより動機づけられ、磨かれていきます。
その意味で、親御さんとしては、子供を精一杯サポートする期間をひとまず中学校卒業までにおいて、その後は子供が自発的に動機付けられているイメージを持ち、だからこそ限られた時間、今この時を、より精一杯サポートしようと思えるのではないでしょうか。私はそんな風に考えております。
最後に修了式の集合写真と、これまでお撮りした集合写真を下記にいくつか掲載し以上とさせて頂きます。






Mr. K 将来この子供たちが自分の「夢」を達成できている姿を確信して。。。