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当ページの目次↓↓
①カリキュラム(レッスン内容)について
②コートサイズや、使用ボール・ラケットについて
③今後の接続について
④日本人に求められる英語力について
⑤指導方法や心構えについて
・⑤-1、Phonicsの習得
・⑤-2、文法構造の違いへの気づき
・⑤-3、英語特有の表現への慣れ
⑥指導時の英語基準レベルについて
⑦ご家庭でのサポートについて
⑧テニスを題材に選んだ理由について

それでは早速順に見ていきましょう。
①カリキュラム(レッスン内容)について
下記に2020年度の年間カリキュラムと、それぞれを月次で落とし込んだものを載せておりますので、詳しくは下記添付ファイルをクリックしてご覧ください。カリキュラム | 2020年3月時点のものを右記に添付 | 2020年度カリキュラム |
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②コートサイズや、使用ボール・ラケットについて
バドミントンサイズのコートにて、 反発力が極度に抑えられたコントロールしやすいボールを使用します。 スポンジボールや、ミニテニス協会公認のビニール製ボールや、 国際テニス協会公認のレッドボールを使用しています。 ラケットについては、長さが比較的短く、 フェイス面が相対的に大きい、幼児用・小児用のラケットを使用します。なお、ボールやラケットについては、 スクール側で用意しますので、保護者様でのご準備は不要です。

国際テニス連盟公式HPより引用↑
*国際テニス連盟の公式HPページはこちららから
③今後の接続について
未就学児クラスのお子様は一定の期間の後、小学生クラスへ進みます。 小1-3クラスのお子様は各人の発達・成長の段階を考慮し、 オレンジ/グリーンボールや、大人と同じイエローボールへと進みます。 現状SECG八王子校では、この小3以降のレベルに該当するスクールは開校しておりませんが、 順次、ご提供スクールの拡張を予定しており、またSECG本校(稲城・府中市)への接続を責任をもって行わせていただきます。SECG本校は週一回コースから選手育成コースまで整っており、選手育成コースでは全国レベルで活躍する選手も複数在籍しております。

2019年夏のSECG稲城本校との合同合宿の様子↑
④日本人に求められる英語力について
ここから以下は英語に関する指導方法についてですが、その前に私が考える日本人に求められる英語力とは何かついてブログで纏めておりますので、 こちらを先にご覧いただき、次に進んでいただけますと幸いです。⑤指導方法や心構えについて
それでは具体的な指導の方法について触れていきます。指導の最終的な目標は、私が最も大切と考える下記(1)(2)を
(1)相手の主張を正しく理解し、
(2)自分の考え・気持ちを正しく伝える
子供たちが達成するためのサポートをすることにあり、 その為の英語の素地・基礎を固める上で最も大切と思われる3つの観点で整理してみます。
<⑤-1、Phonicsの習得>

まず第一に、文字(綴り)とそれらの読み方(発音し方)の規則性を定めた国際ルールである「Phonics」をなるべく早い段階で習得するということです。
なぜでしょうか。簡単なロジックですが、 正しい発音の仕方を覚えることで相手の英語が聞き取りやすくなりますし、 自分の喋っている英語も相手にとって伝わりやすくなります。
もう少し補足すると、リスニング力とスピーキング力は高い相関があります。
つまり、リスニング力が高い人は、多くの場合、発音も良くスピーキング力が高いということです。
その逆も然りですが、一般的な学習プロセスを考えると、まずはリスニング力を正しく鍛えて、 それがスピーキング力にも自ずと反映されてくるという考え方がより妥当です。
世界で通用する英語音声・発音に、それはつまり「Phonics」に他ならないのですが、より初期の段階で慣れ、それに基準を合わせて学習を進めていく方が、そういったことを意識しないでただ英語を学習していくよりも、その後に何倍も有効な結果をもたらすはずです。
実を言うと、私自身この「Phonics」を早い段階できちんと習得せずに英語学習を進めて しまったため、その後かなり苦労をすることになってしまいました。このことについてブログで纏めてみましたので、良ければこちらよりご覧ください。
少し余談になりますが、 2020年度より小学校高学年次では英語が教科になり、 小学校中学年次では英語活動が必修になります。
これらを定めた新学習指導要領(平成29年3月告示)の中では、この「Phonics」という言葉は用いられておらず、替わりに「現代の標準な発音」という表現がされ、これを技能として身に付けること、としております。
またこれに加えて、語と語の連結による音声変化や発音する際の語や句の中における強勢、文章の中におけるイントネーションについても大切だとしております。
さらに、「英語がゆっくりとはっきりと話された際に…児童が理解できる」という趣旨の記載が頻繁に登場し、英語が話されるスピードに関してもとても注意を払っていることがわかります。
私は特にこの「現代の標準な発音(=Phonics)を身に付ける」と、「英語がゆっくりとはっきりと話された際に…児童が理解できる」の2つの考えに大賛成ですので、自身のレッスンの中では「Phonics」に基づいた”正しい発音”にて、ゆっくり、はっきりと英語を喋ることを心掛けます。
一方で、ネイティブのスピードで話される際によく生じる語と語の連結や音声変化、脱落などについては、この英語学習の初期段階ではそこまで重視しない予定です。
子供が理解できることを何よりも大切にし、ゆっくりでも良いので正しい発音にて話された英語音声・英語表現に十分慣れ親しみ、徐々に子供自身がそういったフレーズ・表現を確実に自分のものとしていく、そういったプロセスを極力多く提供します。
<⑤-2、文法構造の違いへの気づき>

次に、発音や音声の観点以外に、文法構造も大きく異なるということも、 割と早い段階で理解してらもらう必要があると思っています。
50分のレッスン時間をスムーズに進めていく上で、 子供がインストラクターからの指示を理解することが大切です。
その際、具体的には、以下のような文章で指示が与えられます。
Next, we are going to do ” warm up exercises.”
Now, let’s do ” a volley practice.”
日本語の語順であれば、赤字に該当する ” warm up exercises”= 簡単な準備体操や、 “a volley practice “= ボレーの練習などの 目的語が文章の途中に登場しますが、
英語では多くの場合、目的語は文章の最後の方にて登場します。
従い、この例における子供側の気を付けることとしては、 上記の青い表現が出てきたら、最後の目的語が何かを意識して待って、聴き取ることです。
またこの例における、指導側の心得としては、青い表現については、 極力決まったフレーズ・表現を使うようにし子供に余計な混乱を与えないこと、 そして赤字の目的語が新出の場合は、板書等も活用して、意味の理解を丁寧に進めること、などです。
繰り返しになりますが、英語と日本語の文法構造が大きく違います。 であるのに、それに全く触れずに子供をひたすら英語環境に浸すということは、あまり得策とは思えません。例え幼少の子供であっても、子供の持つ事物に対する認識力・論理力・読解力を信じ、 理解の手助けになると思うようなヒントは積極的に提供していくべきと考えています。
<⑤-3、英語特有の表現への慣れ>

例えば下記のようなことですが、ただ英語を覚えさせるだけでなく、英語の背景にある文化的な部分も合わせて教えてあげることができれば、英語学習は楽しくなります。
・日本語で「よくできました」や「頑張ってね」の表現が、なぜ英語では「Good Job」や「Good Luck」になるのか
・日本語の「よろしくお願いします。お疲れ様でした。」の表現が、なぜ英語ではぴったりの訳語が存在しないのか‥等
これに関連したこととして、新学習指導要領(平成29年3月告示)の第3学年及び第4学年向けの外国語活動の中でも下記のように留意事項が示されています。
”外国語活動を通して、外国語や外国の文化のみならず、国語や我が国の文化についても併せて理解を深めようにすること。言語活動で扱う題材についても、我が国の文化や、英語の背景にある文化に対する関心を高め、理解を深めようとする態度を養うのに役立つものとすること。
私もこれに同感で、英語学習を、言語だけでなくその裏に潜む文化的背景も含めて広義的に捉え、尚且つそれを私たちが最も親しみのある自国の言語・文化と比較して、楽しく英語学習を進めていきたいと思っております。
子供自身が腹落ちして理解することはとても意味があることと考えています。
⑥指導時の英語基準レベルについて
英語を初めて学ぶ子供にも是非スクールに来ていただきたいという想いから、 指導時の英語レベルの基準はゼロベースの子供に置かせていただきます。最初の数か月は新しい単語や表現が多く出てきます。
それを日本語での知識をベースに、その上に英語での理解を重ねてもらう必要があるため、 英語:日本語=1:2くらいの割合で日本語を合わせて使うことを積極的に行います。
子供たちの状況を見ながら、またレッスン内容が一通り一周をしたら、 英語ベースでの指導に移行していく予定です。
英語での指導が定着した段階で新しい生徒が入会してくるケースも大いにあると思います。
この局面で私が一番期待することは既存の子供たちが新入生を英語面・活動面でサポートしてあげることです。
このことは既存の子供たちにとっても、それまでの受け身的な学びから、アクティブな学びに変わるという意味で、大変大きなメリットがあります。
常に子供が主役で、子供同士で高めあうような雰囲気を醸成していきます。
最後に改めて繰り返しになり恐縮ですが、私が目指すゴールは 日本人(英語のノンネイティブスピーカー)である以上、 まずはゆっくりで良いので英語を「正しい発音」ではっきりと自信を持って喋ろうとすることで、それが何よりも重要であると考えます。 「流暢に喋ること」「ネイティブに良くありがちな、前後の語と語が連結したり、脱落したりするなどして音声変化がおきるようなスラスラ英語」などはその先の個々人の目標だと思っております。 こういったレベルを目指すのであれば、やはり子供自身が相当の苦労(勉強)をして、様々な訓練や練習を積むことが必要です。
⑦ご家庭でのサポートについて

・また、それ以外にも入会当初にお配りするテニスの基本表現を日・英比較表にて纏めた「SECG Hachioji Tennis Handbook」もその都度復習・練習をしていただけますと幸いです。
・そして何よりも重要なことは保護者様がご家庭でも頑張って英語を使って話しかけてみることです。50分のレッスン中、会場コート内にて自由にご見学が可能ですので、私の英語指導法から何か参考になるもの(があれば)、それを是非盗みとっていただきたいです。レッスン後に発行するレッスンレポートで保護者様がご家庭でサポートしやすいように極力詳細にまとめております。
・私も現在バイリンガル育児を実践中の身ですので、皆様の良い英語指導方法があれば是非学ばせていただきたいです。その意味では、現在YouTubeを活用し、沢山の英語関係者(有識者)の方の投稿動画を参考にさせていただいております。下記にその方々のチャンネルをいくつかご紹介させていただきます。大変参考になるので、良ければ皆様もフォローしてみて下さい。
Hapa英会話
Phonics TV – 英語の発音をフォニックスで学ぼう
10分英会話 with Reiko l 10 Minutes English
あいうえおフォニックス
⑧テニスを題材に選んだ理由について
最後に、なぜテニスを題材に選んだかについてもブログを書いておりますので、 良ければこちらよりご覧ください。
以上になります。